空気調和機(AHU)
構成部品加湿器
高度な加湿性能と柔軟な対応力で、用途に応じた加湿を実現。
特長
高度な加湿性能と柔軟な対応力で、用途に応じた加湿を実現
加湿を必要とする場合には、一般用として水気化式加湿器や、配管中凝縮水が飛散しない2重管蒸気式加湿器など、多種多様の加湿器があります。
それぞれ一長一短があり、使用条件、組み込まれる空気調和機の種類により選択する必要があります。
■種類
ID型蒸気加湿器
ID型蒸気加湿器とは、(Induction Diffuser)誘引拡散型蒸気加湿器のことで、厳しい空気条件下でも有効な加湿が可能な蒸気加湿器です。
加湿器構造により、加湿器下流側の空気を誘引し、噴霧蒸気の拡散・撹拌を促進させ蒸気が障害物に接して再凝縮する距離を従来型加湿器より短縮しました。
TY型蒸気加湿管
TY型蒸気加湿管は、周囲の空気を誘引する特殊ノズルの採用により、蒸気が障害物に接して再凝縮する距離を従来型加湿管の約1/3(当社比)に短縮しました。厳しい空気条件下においても有効な加湿を得ることができます。
※性能を維持するために
・1回/年のノズル清掃、ストレーナ、トラップの分解点検・洗浄を行ってください。
・ノズルは消耗品です。3シーズンを目処に交換ください。
2重管蒸気式加湿器
加湿用に供給される蒸気を減圧調整して気流中に噴霧します。配管中凝縮水が飛散しない2重管式蒸気加湿管を採用しています。
水気化式加湿器
空気を湿ったエレメント表面と接触させることにより、蒸発による加湿を行う方式です。空気が加湿エレメントを通過するだけなので、エネルギー消費はありません。水の自然蒸発を利用するため、エリミネータの併設は不要です(通過風速3.5m/s以下)。
高圧水スプレー式加湿器
ポンプで加圧した水をセラミック製ノズルの小孔から空気中に噴霧し、流通空気との熱交換により蒸発加湿します。容量およびコストの面から、とくに大容量の加湿が必要な空気調和機に適しています。ただし、エリミネータを必要とします。
電熱式加湿器
加湿器の貯水した蒸気シリンダのシーズヒータにより、シリンダ内の水を直接加熱し蒸気を発生させます。発生させた蒸気は噴霧管で送出され蒸発加湿されます。
間接蒸気式加湿器
加湿器の加熱タンクに組込まれた加熱コイルに、ボイラからの蒸気(1次蒸気)を導入してタンク内の水を加熱し、間接的に加湿用2次蒸気を発生させます。発生した蒸気は噴霧管により送出され蒸発加湿されます。
主な加湿器の種類と加湿特性
加湿方式 | 水気化式 | 2重管式蒸気式 | ID型蒸気式 TY型蒸気式 |
電 熱 式 | 間接蒸気式 | 高圧水スプレー式 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
構造略図 | |||||||
加湿性状 | 高湿度空気 | 乾燥蒸気/飽和蒸気 | 乾燥蒸気/飽和蒸気 | 飽和蒸気 | 飽和蒸気 | 水微粒子 | |
空気線図状の変化 (線図上の動き) |
|||||||
加湿効率(%) | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 25~50 | |
給水有効利用率(%) | 30~70 | (蒸気供給) | (蒸気供給) | 75~95 | 75~90 | 25~50 | |
制 御 特 性 |
ON-OFF | 可(自己調整) | 可 | 可 | 可 | 可 | 可 |
比例制御 | 不 可 | 可 | 可 | 可 | 可 | 不 可 | |
応答性 | ふつう | よい | よい | よい | よい | よい | |
給水水質 供給蒸気質 |
水道水同等 | 清浄蒸気 | 清浄蒸気 | 純水・軟水 | 軟水・水道水同等(純水は特注仕様) | 水道水同等 | |
加湿の清浄度 | よい | 供給蒸気による | 供給蒸気による | よい | よい | よい | |
蒸発吸収距離 | 不要 | 使用条件による | 従来の噴霧管方式に比較して大幅に短縮 | 使用条件による | 使用条件による | 必要 (エリミネータ要) |
|
交換部品 | ※加湿モジュール (汚れによる) |
なし | ID型 なし TY型 ノズル |
シーズヒータ (約25,000時間) |
加熱コイル (約8,000時間) |
ポンプ部品 | |
消費電力 (W/kg) (加湿量1kg当り) |
低消費電力 | 0 | 0 | 約750 (3φ) 200V(400V) |
低消費電力 | 20以下 (3φ)200V(400V) |