健康空調®技術情報
健康空調®に関する技術情報についてご紹介します。
健康空調®に関する技術
試験結果
紫外線照射による浮遊細菌の除去効果
健康空調®の浮遊細菌類に対するシングルパスの除去率※
ウイルス | 87% |
アシネトバクター(耐性菌) | 69% |
黄色ブドウ球菌 | 27% |
緑膿菌 | 25% |
セラチア菌 | 78% |
結核菌 | 14% |
大腸菌 | 79% |
枯草菌 | 13% |
赤痢菌 | 25% |
※ 空調機を1回通過した際の浮遊菌類の減少割合を示します。
健康空調®モデル装置による当社試験から得られた減衰特性をもとに計算しています。
(モデル装置はエアフィルタなしで計測)
供試品
健康空調®モデル装置
(処理風量:270m3/h UVCランプ:45W(12inch×1本)
※モデル装置にはUVCランプ以外の空気清浄化装置(エアフィルタやガスフィルタ)を搭載していない。
試験菌
乳酸菌:Lactobacillus plantarum AN3-2株
試験方法
25m3の試験チャンバー内に試供品を設置し、ネブライザーから試験菌3.4×106cfu/mlを約5ml(1.5×107cfu)噴霧して浮遊。噴霧停止後、0分、10分、25分後に滅菌フィルタを装填したエアポンプでチャンバー内空気を15ℓ吸引し、保菌したメンブランフィルタをGAM寒天培養地に添付して3日間嫌気培養、フィルタをメチレンブルー染色した後、菌数を算定し減衰法により除去性能を評価。
試験場所
工学院大学八王子キャンパス実大実験室(建築学部柳研究室)
試験機関
特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会習志野ラボ(試験報告書28_11_2-3号)
シミュレーションによる検証
空調機内の構造に起因した気流速度のばらつきや方向性の差異で、UVCランプから照射される紫外線量は変化します。
健康空調®では、機内の照射線量を十分に把握した上で浮遊細菌の除去性能を考慮した設計・構造としています。
シミュレーション
東京都市大学
熱流体システム研究室
紫外線は樹脂材や布地などの材料を退色変色または劣化させます。
健康空調®に組み込まれる各種部材は、照射耐久試験を実施し、必要に応じて保護材の追加や材質の変更を施しています。
試験概要
空調機に使用される部材のうち、75品目に対して、紫外線を連続照射し、耐久試験※を行いました。
※当社テクニカルセンター試験による
空調機内のオゾン量は、0.03ppm未満※。
通常の大気レベルと同等です。
※当社テクニカルセンターでの実測値
ヒトに対する生体影響
空気中濃度 | 影 響 |
---|---|
0.001〜0.03ppm | ほとんど匂いなし(正常値) |
0.04ppm | さわやかな匂い(海岸・山) |
0.06ppm | 慢性肺疾患者への肝機能影響なし(オキシダント環境基準) |
0.1ppm | 明らかに臭気があり、鼻や喉に刺激を感じる(労働衛生的許容濃度) |
0.2~0.5ppm | 3~6時間曝露で視覚が低下する |
0.5~1.0ppm | 呼吸障害、モルモットの寿命短縮 |
1.0~2.0ppm | 暴露を繰り返すと慢性中毒にかかる |
オゾン発生線の有害性と排出規制(参考)
- オゾンは酸化力が強く除菌消臭に利用されるが、生体に損傷を与える
- 光化学オキシダントの主成分で非常に強い粘膜刺激作用のある物質
- 水に対する溶解度が低く空気とともに吸引されると肺細胞まで到達
→肺気腫などを引き起こす
染色体異常や赤血球の老化などを引き起こす
(放射線障害と同様) - NO2、SO2に比べて有害性ははるかに強い
紫外線照射システムは、海外のガイドラインなどで、UVCランプを採用することを推奨しています。
紫外線照射システムのガイドライン
Guideline IUVA-2005
International Ultraviolet Association(国際紫外線協会)
医療施設における環境感染予防に関するガイドライン
CDC Guidelines for Environmental Infection Control in Health-Care Facilities 2003
CDC(米国疾病管理予防センター)
海外活用事例
病院施設におけるエネルギー費用削減
病院の空調にUVCランプを搭載した空調機を導入したことで、メンテナンスにかかる費用を節約することに成功。
その結果、空調機にかかるエネルギー費用を15%削減できたと報告されています。